マトリョーシカはロシアの伝統的な人形と思われがちですが、そのルーツは日本です。19世紀末、東京にあったロシア大使館の別荘が箱根にあり、日本の入れ子人形をお土産に持ち帰ったことが縁ともいわれています。1917年ロシア革命が起こり教会で絵付けしていた多くの職人や芸術家が職を失いました。ロシア正教では復活祭に再生を意味する卵に絵付が行われ、親しい人や家族にプレゼントする習慣がありました。貴族や身分の高い人の卵では高価な金や銀に宝石をちりばめたり、それらを入れ子したものもありました。その技術と伝統をいかして、入れ子人形「マトリョーシカ」が作られ、パリ万博に民芸品として出品され大好評を博しました。日本の入れ子人形はダルマか七福神だったといわれていますが、ロシアでは農婦似せて作られ農村によくある名前マトリョーナの愛称「マトリョーシカ」と名付けられました。
今では伝統的な絵付けの他、メドヴェージェフ・ロシア大統領、アメリカのオバマ大統領を初め時の人をテーマにしたり、民話の大きなガブ、アニメで人気のチェブラーシカを入れ子にしたものも人気があります。マトリョーシカは日々進化し、今では世界中で愛されています。
教室の様子
会員、市民にご案内して、自作のマトリョーシカ絵付け教室を開催しています。
時期は子供たちの夏休み、冬休みの時期が多く、子供たちの課題にうってつけと申し込みが殺到します。子供とお母さんが一緒になって一組を完成させますが、中には子供たちが飽きてお母さんが必死となって仕上げをしている微笑ましい姿も見かけます。教室は毎回大盛況で講師は人形作家の方にも協力いただき、出前、地方出張も行っています。
嬉しいことにステーショナリーからキッチン用品、手芸生地、(お菓子もあるよ~!)マトリョーシカがモチーフの商品をよく目にするようになって、『マトリョーシカ』がどんなものか?
皆さんよくご存知です!
教室では説明もそこそこに、ドンドン白木のマトリョーシカが色付けされてゆきます。
単発(一回)の開講なので、乾きの早いアクリル絵の具(基本色:赤・青・黄・緑・白・黒・茶など)を使い、乾いたら出来上がりです。(ラッカー仕上げは教室では行っていません。アクリル絵の具塗りだけで乾けば色落ちしません)
3個組の白木を使って絵付けをしています。
自由研究の課題として親子(グループ)で参加されても、1セットが5個のパーツに分かれるので、相談しながら其々の担当パーツの絵付けであっという間に時間が過ぎていきます。
歴代書記長から大統領の顔のロシア土産のように家族の顔を描いたり、キャラクターや動物・昆虫など、ロシアにもどこにもない自分だけのマトリョーシカが出来上がります。
プラトークにエプロンのスタンダードなマトリョーシカも根強い人気があります。
そのカラフルさはお土産のモノとはまた違った独自の色合いで、毎年教室に携わる人たちの関心の的です。
自分だけのマトリョーシカを描いて見ませんか?